SSブログ

10月24日 [ Lチョビたんてんかん日記]

10月24日
朝になって病院の始まる時間に急いで面会にだけ行きました。
チョビたんは相変わらず良くも悪くもなっていない様子で
ケージの中でただぐったりとしていました。
今日も日中はこのまま引き続き積極的に補液治療をし、
今晩も入院させるか、あるいは家でゆっくりさせてあげるか
夜にまた決めてくださいと言われました。
朝に採血した結果も夜にお伝えしますとの事でした。

日中も、病院から電話が来ませんように来ませんようにと
そればかり祈りながら1日が過ぎていきました。
 
夜になって、約束の時間に再び病院に向かいました。
この時点でわたしは
今日も入院したまま治療を続けてもらおうと思っていました。
待合室で順番を待つ間、
チョビたんの傍に居てあげていいですよ、と言ってもらい
ケージの中のチョビたんと面会しました。
チョビたん、来たよ、と声をかけてもやっぱり無反応なチョビたんでした。
チョビたんの小さな手を握り、
元気だったチョビたんが好きだった、頭やあごの下をなでなでしたりしているうちに
診察の順番になりました。
まずは朝に採血した血液検査の結果報告から始まりました。
結果の用紙を差し出す先生の表情はあまり明るいものではありませんでした。
 

 
「まず結論から言うと。。。」と先生が切り出しました。
「残念ながら治療の成果はあがっていません。
 昨日から積極的に治療をしているにもかかわらず、検査数値が悪化しています。
 何も治療をしない状態で状態が悪くなるのならわかりますが
 治療を開始しているにもかかわらず数値が悪くなると言うことは
 残念ながらあまり今後も回復の見込みは無いかもしれません。。。
 最初に治療を開始したときに反応が良いとその後の治療成績も良い事が多いのですが
 最初の反応が悪いとその後もあまり良い結果にはなりにくいものです。」
そっか。。。何にも良くなってないんだ、チョビたん。。。
一通り病状の説明や今日行った治療内容、そして今後の方針などの説明をしてくれた後
先生は今晩のチョビたんをどうしましょうか?と尋ねてきました。
どうするかとはつまりこのまま入院を続けるか
長年慣れ親しんだ自分のお家に帰してあげるかということでした。
何が一番チョビたんの為になるかを良く考えて結論を出してください、と。。。
先生ははっきりと口にこそしませんでしたが言外に
チョビたんはもう長くないでしょう、と言っているように思えました。
わたしはやはり決められずにその場で随分長いこと逡巡していました。
しまいには、どうしたら良いんでしょう。。。と先生に助言を求める体たらくでした。
「わたしはね。。。」と先生。
「これが治る病気で、治療さえすれば良くなるんだったら
 たとえtabbycatさんが今晩連れて帰りたいと言ってもお止めします。
 だけど治療の成果もはかばかしくない、本人の状態も良くないって時に
 長年一緒に暮らしてきた子が病院で万が一。。。なんてことになったら。。。ね。
 でもね、まだ望みを完全に捨ててしまう必要はないんですからね。
 もちろん今日お家に帰るとしても、明日の朝にはまたお預かりして
 引き続き治療を続けていきますからね。」
そうは言ってもらっても、
飼い主としてチョビたんに何もしてやれない、という無力感に包まれていたわたしは
もしも連れ帰って、もしも夜に急変してものすごく苦しんだらどうしよう。。。
すぐに病院に、と言ったって最低でも15分はかかるだろうし
ダメだ、やっぱり連れ帰れない。
でも、もしも病院で急変したら、
チョビたんを一人ぼっちで逝かせてしまうことになる。。。
どうしよう、どうしよう、どうしよう。。。

長いこと堂々巡りを続けるわたしに先生は根気良く付き合ってくださいました。
「ペットはね、自分では何も言えませんし決められませんからね、
 最終的に決めることが出来るのは飼い主さんだけなんですよ。」
ああ、そうか。。。ペットを飼うってことはこういうことなんだ。。。
ただ餌をあげてお世話をすればいいってものじゃないんだ。
命を預かるってことはこういう決断もする義務があるってことなんだ。。。
今さらながらペットを飼うということの責任の重さを思い知らされました。
 
うーん。。。と言ったきり黙りこんでしまったわたし。
「迷っているんですか?」と先生に問われ、はいと答えました。
「迷っているんでしたらね、家に連れて帰る事はお勧めしません。
 何かあった時、きっと後悔することになるでしょうからね。
 もっとしてやれることがあったんじゃないか、ってね。」
結局自分では結論を出すことも出来ず、
今晩もチョビたんをお願いして帰る事にしました。
ごめん、チョビたん。。。こんな情けない飼い主でごめんね。。。
帰る前にもう一度、チョビたんの顔を見てから帰る事にしました。
ケージの前でチョビたんの身体をそっとさすりながら
明日また来るからね、今日も頑張るんだよ、チョビたんまた明日会おうね、と
話しかけていると突然、わたしの中で声の無い声がしました。
それは声と言うかイメージのようなもので
「もう。。。頑張れないかも。。。」そう聞こえたような気がしました。
わたしはハッとなって、
チョビたん?チョビたん?帰りたいの?もうダメっぽい?
どんなに尋ねてもチョビたんの瞳には
相変わらずもやがかかったようにぼんやりとしていて
今わたしが感じた声のようなものが
チョビたんの意思なのかどうかを確かめる術はありませんでした。
でも。。。
わたしはわたしを信じよう。
今まで長い間培って来たチョビたんとの絆を信じよう。
わかったよ、チョビたん。お家に。。。お家に帰ろうね。
さっきまでの迷いは一体何だったのか、と思えるくらい
わたしは確固たる信念を持ってそう思えました。チョビたんとお家に帰ろう。
 
やっぱり連れて帰ってもいいですか?と先生に頼むと、
どうぞ、そうしてあげて下さい。やっぱり自分の家が一番落ち着くはずですから、と
快くそう言ってもらえました。
そして、自宅にはペット用のヒーターなど保温出来るものが無い事を伝えると
病院のものを貸し出してくれました。
それから、万が一異変があったら夜中でも連絡して下さいね、
当直の先生がいますから、処置の方法はわたしが指示しておきますからね、
安心して下さいね、と言って下さいました。


nice!(11)  コメント(16)  トラックバック(0) 

nice! 11

コメント 16

nao

チョビたんが倒れた記事からずっとずっとコメントを書いては消し、書いて
は消しを続けていました。
tabbycatさんはいろいろな選択に悩まれて、自分をたくさん責めて・・・。
その時のtabbycatさんの気持ち、今の気持ちを思うと適切な言葉が浮か
びません。チョビたんの病気に対して十分に、十二分にされていることを
伝えたいのですが。
‘わたしはわたしを信じよう。’それが一番だと思います。それしかないと
思います。
チョビたんが少しでも良くなりますように。早くお顔が見れますように。
日毎寒さが増していますので、tabbycatさんもお体に気をつけて下さいね。
by nao (2007-11-26 23:51) 

tabbycat

naoさん
チョビたんのことをそんな風にずっと心配していただき
本当にありがたいことです。
この記事から約一ヵ月後の現在では、
時々気が向くと自力で歩いてトイレに行ったり
わたしがご飯を用意しているとまだかなまだかな?って感じで
ワクワクと待っていたりと
だいぶ状態も安定していますのでご安心くださいね。
わたしはわたしで、病院までの道をせっせと歩いているためか
ぴちぴちだったジーパンがすんなり入るようになりました。
by tabbycat (2007-11-27 13:27) 

ゆう

tabbycatさんのコメントへのお返事をみて、ちょっとだけ安心しました。
ナイスは、tabbycatさんとチョビたんへの応援ナイスです!
 チョビたんへの愛情は、私たちが計り得ないほどだと思いますよ。
何もしてあげることがない、なんてことはないと思います。
tabbycatさんがチョビたんのおかーさんであることができているし、チョビたんの状態一つ一つにこんなにも心を砕いているし、チョビたんの具合が悪くてtabbycatさんのほうに意識を向けることができなかったときだって、tabbycatさんがチョビたんの世界に存在しているか、していないかということはチョビたんにとっては全然違うと思いますよ。いつも気持ちではチョビたんはtabbycatさんを感じているはずです。
あのとき、こうしていれば・・・チョビたんを心配するtabbycatさんとは、私の立場は雲泥の差だとおもうのだけど、私もそういう風に思うことがしょっちゅうですよ。
あのとき、咥えたボールを無理に取り上げようとしなければ、あのとき、何もなかったかのように、ボールを咥えさせたまま家に帰っていれば・・・・・って。
そしてそのとおりにできなかったとしても、チョビたんは決して怒ったりうらんだりしてないし、ただtabbycatさんや家族がそこにいることがうれしいに違いないです。
・・なんか、うまく伝えられない・・・。
by ゆう (2007-11-27 13:48) 

みくまま

あぁ、よかった。
tabbycatさんのコメントを読んで、ほんとにほんとにヨカッタと。
ご飯をワクワク待てるくらい元気になってるんですね!
よかった。ほんとによかった。
tabbycatさんのパワーがチョビたんの力になったんですね。
よし、P社長と姫と歴代にゃんこに報告せねばっ!!
by みくまま (2007-11-27 18:11) 

nimama

チョビたんの記録拝見させて頂きました。
今はチョビたんも落ち着かれてるようなのでなによりです。
私も先代ニャンの時、クロベエうさ兄の時、そして今でもあの時こうしていればって、先代を病院ではなくお家に連れて帰ってあげてたらって、ずっと後悔も色々あります・・・。
でも、そう思う反面あの時はああするしかなかったのかなって思いながら、先代が病気になった時に父の言った"動物は自分で生きる(力のある)子は生きるんだって"言葉をかみ締めたりもします。
動物は口が聞けないし、人間みたいに言ってくれないし、選択も難しいし、人それぞれ違うと思うから、チョビたんの愛するtabbycatさんがチョビたんにとって良い方法を決められるのが1番ですよね。
闘病は本人が1番辛いし大変だと思うけど、tabbycatさんもお体気をつけて、チョビたんが日々穏やかに過ごせますように祈ってますね。
なんか、取りとめの無い文書になってしまってすみません。
by nimama (2007-11-27 18:26) 

tama

tabbycatさんのコメントを読み
チョビたんの状態が安定しているとわかり少しほっとしました
「どうしてあげたらいいんだろう、どうしよう」
そんな気持ちのtabbycatさんの記事を読んで胸が締め付けられる思いでした
先代のごまやぼたんと過したときになんて無力なんだろうって
いつもいつも感じてしまいました
「あのとき連れて行っていれば、あのときこうしていれば」
どうしても後悔がつきまといますよね。。。。
チョビたんが心安い幸せな日々を過せますようにお祈りしています
by tama (2007-11-27 19:29) 

MIYABI

飼い主が頑張ればきっと応えてくれます!
後で後悔をしないように頑張れば
結果は良い方向へ向かいます!!

こんな励まし方しか出来ない事を
お許しください・・・。
by MIYABI (2007-11-27 23:22) 

MORIHANA

嗚呼、なんていっていいのか…。
とりあえず、今は体調が安定しているんですね。良かった。

血液検査の紙、私も見覚えがあります。
うちのはなも、今のところは見た目は元気ですが、
体重が増えないんですよ。食べているのになぁ。

互いのニャンコが少しでも長く、心地よく過ごせるように、
できる限りのことをしたいですね。tabbyさん自身も、体調を
崩さないように、くれぐれもご自愛ください。
by MORIHANA (2007-11-28 09:56) 

チョ、チョビたん…。
こんな時になんて声を掛けて良いのか分かりません。
実際、初めてのペット@くぅはまだ病気っていう病気になったこともないので、tabbycatさんの苦しみなんて全然、分かってあげられないと思いますが…本当に無責任な発言なのかもしれませんが…チョビたん。頑張って!!
おうちで少しでもtabbycatさんに癒されて、元気に回復することを心より祈ってます!!
頑張ってぇぇっ! 頑張ってぇぇぇぇぇっっっ!!!
チョビちゃんと、tabbycatさんへ「頑張れ」nice!をおいていきます!
by (2007-11-28 20:44) 

くみみん

ご無沙汰している間にチョビたんさんがこんなことになっていたなんて。
BUNっていう文字、つい最近みいの検査で目にしたもの。
みいは卵巣嚢胞っていう病気(今日、病理検査でわかりましたが)で、卵巣と子宮を全適したのですが、病院に行く前にご飯が食べられなかったせいで脂肪肝になっていました。火曜に退院して元気になりましたが…。
チョビたんさん、tabbycatさんのおそばがいいんですよね。
ふたりともがんばって!!
そんなことしか言えませんが…。
by くみみん (2007-11-29 22:02) 

sasuke

読んでいるうちにtabbycatさんとチョビたんのことを思うと涙が…。
でも11-27 のコメントにだいぶ安定してきたとあってほっとしました。
きっとtabbycatさんの頑張りや想いがチョビたんの気力につながったのですね。
チョビたんの良い状態が少しでも長く続きますようにお祈りしています。
風邪が流行っているようですのでtabbycatさんも体調お大事にして下さいネ。
by sasuke (2007-11-30 00:24) 

tabbycat

皆様、温かい励ましのお言葉、
力強い応援のお言葉、またご自分の経験からのお言葉、
本当に本当にありがとうございます。
現在は特に苦しそうなそぶりも無く、
ちょっと貧血気味ではありますが
キャリーバッグの中で素敵なニート生活を送っているチョビたんです。^^
by tabbycat (2007-12-01 13:16) 

ねこかど

お久しぶりです、こんにちは。
本当にtabbycatさんのコメントを見てほっとしました。そしてなんだか涙が出てきました・・・。良かったね、チョビたん。
これからまだ寒さが厳しくなると思いますが、あったかくのんびり過ごしてね。
チョビたんの体調が少しゆっくりでもますます快復しますように。祈っています。
by ねこかど (2007-12-01 14:06) 

tabbycat

ねこかどさん
温かいお言葉本当にありがとうございます。
お陰様でほんのちょっとずつですが回復して来てくれています。
ここ2.3日はカリカリも食べる気が湧いて来たらしく
ちょこっとずつ食べてくれる様になりました。
by tabbycat (2007-12-01 18:07) 

Rae

少し前からの記事を続けて拝見させていただきました。
動物を飼うということの核のところを改めて気づかされたように感じました。
命への向き合い方…
チョビタンの頑張りと、tabbycatさんの気持ちと行動とチョビタンへの愛に、さっきから涙がとまりません。
心に言葉は湧いて出てくるんですが、うまく書けないんです…
ごめんなさいね・・・。
チョビタンが回復しますように心からお祈りしています。
by Rae (2007-12-01 22:24) 

tabbycat

Raeさん
いいえ、チョビたんとわたしを思いやってくださるお気持ち、
しっかりと伝わってきましたよ。
こうして皆さんがチョビたんの事を心配し応援してくださることが
本当に有り難く思います。
by tabbycat (2007-12-15 19:49) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

10月23日(夜)10月25日 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。